本研究では細胞内タンパク質間相互作用を標的可能な新たなペプチド創薬方法論の確立を目指し、分子全体の三次元構造を制御することによって機能化したペプチドの創製に取り組んだ。具体的には、キラルシクロプロパンの構造特性を利用して配座を高度に制御した光学活性シクロプロパンδ-アミノ酸を鍵ユニットとした分子設計による(I)タンパク質間相互作用に重要なαヘリックス上の側鎖官能基の空間配置を模倣したペプチドフォルダマー、および、(II)配座制御によって高い細胞膜透過性を有した環状ペプチドの設計・合成・立体構造解析を実施した。溶液中および結晶中で同一の14-ヘリカル構造とるδ-ペプチドフォルダマーを創出した。
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