がんを始めとする様々な疾患の分子標的治療薬として、抗原に強く結合する抗体医薬が盛んに開発されている。しかし、抗体は分子サイズが大きく複雑な構造を持つため医薬としての利用には制限があり、分子改変により抗体を小型化する技術の開発が求められている。 本研究では、スーパーコンピューターを駆使した分子デザインにより、抗体の15分の1のサイズの小型代替分子Multi-FLAPを創り出すことに成功した。また、抗原との結合領域を2か所設計することで、相乗効果により強い結合力が得られる現象を見出した。さらに、今後の医薬応用に向けて、体内動態を改善する手法を開発した。
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