活性酸素種は生体内の分子と反応しダメージを与えることで生活習慣病やがんなどの疾病や老化などに関わる。その一方で、細胞内のシグナル伝達物質としての役割ももつ重要な分子である。活性酸素種は反応性が高いため発生した近傍で作用すると考えられているが、その分析ツールに関する研究は進んでいなかった。本研究においては、一重項酸素についてその分析方法を開発し、反応性に関する知見が得られた。今後、他の活性酸素種についても研究を進めていく予定である。得られた知見が疾病のメカニズム研究、予防、診断や細胞生物学の発展に寄与することが期待される。
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