我々は、甘草成分イソリクイリチゲニン(ILG)がNLRP3インフラマソーム活性化阻害作用を持つことを見出してきた。本研究は、1. ILGのインフラマソーム抑制効果の作用機序の解明と、2. ILGのNASHモデルマウスでの有効性の検証を目的としている。 1. ATPase活性を持つILGの標的候補タンパクについて、ILGとの結合性を示すデータを得た。また、ILGはATPとタンパクとの結合を阻害しなかった。ATPase活性への影響について継続して検討中である。 2. CDAHFD摂餌誘導型のNASHモデルマウスにおいて、ILG混餌により組織学的に肝臓の線維化が部分的に抑制され、病態の改善が認められた。
|