肝臓や小腸に発現するアリルアセタミドデアセチラーゼ (AADAC)は構造内にエステルおよびアミド結合を有し、カルボン酸側がアセチル基である化合物を好んで加水分解する。本研究では、AADACがアセチル基を有する医薬品を特異的に触媒することをさらに明らかにするとともに、N-アセチルトランスフェラーゼ (NAT)によって生成する一部のアセチル代謝物も加水分解することによりNATに対して拮抗的な役割を果たすことも明らかにした。また、AADACの発現量を増減させた細胞やAadac遺伝子を欠損させたマウスを用いることにより、AADACは生理学的役割として脂質蓄積を抑制する機能を有することも明らかにした。
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