本研究では、ACSL4遺伝子欠損マウスやACSL4ノックダウン細胞を用いることで、生体内多価不飽和脂肪酸 (PUFA) 含有量が低下した際に生体に及ぼす影響を解析し、PUFA の生体内での役割について明らはかにすることを目指した。その結果、1) ACSL4の欠損により、リポ多糖による炎症反応が増強され、これに生理活性脂質の産生の増強が関与している可能性、また、2) ヒト腎上皮細胞由来HK-2細胞でACSL4の発現を低下させた解析では、本細胞ではこれまでの報告と異なる経路でフェロトーシス/フェロトーシス様の細胞死が誘導されることを明らかとした。
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