研究課題/領域番号 |
19K07108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
三田 充男 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (50211587)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | カルシウム感受性亢進機構 / 低分子量Gタンパク質 / RhoA / Rhoキナーゼ / Pyk2 / RhoGEF / RhoGAP |
研究成果の概要 |
脱分極刺激によるCa2+依存性proline-rich tyrosine kinase 2(Pyk2)を介したRhoA/Rhoキナーゼ(ROK)活性化において、Pyk2の標的タンパク質はRhoA不活性化を導くRhoGAPの一つであるARHGAP42であることを初めて明らかにした。ARHGAP42はPyk2によりチロシンリン酸化されることにより不活性化され、相対的にRhoA活性化を導くRhoGEFの活性が上昇し、RhoA/ROKの活性化が生じると考えられる。その結果、ミオシンホスファターゼの抑制、ミオシンのリン酸化が生じ、血管平滑筋の持続的収縮が発生するという新しい収縮調節機構が明らかとなった。
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自由記述の分野 |
薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血管平滑筋の異常収縮は高血圧症、冠動脈疾患など多くの循環器系疾患の病態生理に重要な役割を果たしている。本研究の成果により、既知の受容体を介した血管平滑筋収縮機構とは異なる脱分極刺激におけるCa2+依存性proline-rich tyrosine kinase 2活性化によるRhoA/Rhoキナーゼ経路を介した新たな収縮調節機構の詳細が明らかとなった。この結果より、既知の薬物で効果不十分な病態時の血管障害において、従来から用いられている受容体遮断薬やチャネル阻害薬のような膜タンパク質に作用する既知の薬物とは異なった作用点で効果が期待できる新たな循環器系疾患治療薬の創薬につなげることができる。
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