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2022 年度 研究成果報告書

成体における新生血管の成熟を決定する分子機構の解明と創薬応用

研究課題

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研究課題/領域番号 19K07116
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47040:薬理学関連
研究機関信州大学

研究代表者

冨田 拓郎 (沼賀拓郎)  信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (60705060)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード血管成熟 / 血管平滑筋 / TRPC6チャネル
研究成果の概要

生体の恒常性維持には機能的な血管網の存在が欠かせない。血管は発達に従って備わるものであるが、成熟個体においても組織障害時に血管網は再形成され、組織の修復・恒常性の回復に貢献する。機能的な血管網の形成には、構造的に脆い微小血管が、より構造的に安定な血管へと成熟していく過程“血管成熟”が重要である。しかしながら、血管成熟は様々な要素が複雑に絡みあった組織応答であり、いまだその制御機構の全容は明らかにされていない。本研究では、血管成熟にクリティカルな役割を果たす分子としてTRPC6チャネルに着目し、その血管成熟に関わる分子機構を明らかにし、創薬標的としての有用性を検証した。

自由記述の分野

分子細胞生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、血管平滑筋に発現するTRPC6チャネルが成体における血管成熟の負の制御因子であることを明らかにした。TRPC6を抑制した血管平滑筋細胞およびマウス個体の解析から、TRPC6の抑制が、どのような分子・細胞機構により血管成熟を促進させうるかが明らかになった。本研究における特に重要な発見が、TRPC6の抑制により、血管平滑筋の分化を促進すると内皮障害のレベルも軽減されることである。すなわち、血管平滑筋の表現型の正常化こそが血管の恒常性維持に重要であることが示された。TRPC6は明らかにそこに関与する重要な分子の一つであり、虚血性疾患の予後改善などに有効な創薬標的であることを明らかにした。

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公開日: 2024-01-30  

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