研究対象生物種の渦鞭毛藻2種を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡を用いた形態的特徴の把握とリボソームRNAをコードするゲノム領域の塩基配列決定により、アンフィディニウム属の一種はAmphidinium gibbosum、シンビオディニウム属の一種はEffrenium voratumと推定した。この2種の渦鞭毛藻について、ミネラル組成が異なる培地を用いた培養試験の結果、いずれの渦鞭毛藻でもホウ素よりもカルシウムが増殖効率に影響を及ぼすことを示した。同様の培養条件下の藻体サンプルを用い、RNA-seqを実施し、各種ミネラルを欠くことによる遺伝子発現プロファイルを得た。
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