熱ショック応答は、温熱ストレスによる応答機構というだけでなく、通常状態においてもこのストレス応答は弱いレベルではあるが、持続的に働いている。また応答機構が神経変性疾患やがんの発生および進展と関連することが知られる。つまり熱ショック応答の解明は、単なる熱ショック応答機構の解明だけでなく、神経変性疾患やがんの治療へとつながる。本研究課題では新たに、本来は染色体分配に関わるSGO2が熱ショック応答を制御するHSF1転写複合体の構成因子の1つであること、さらにSGO2がストレスによって蓄積するユビキチンタンパク質の除去に関わる因子であることを明らかにした。
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