グリア細胞特異的カルシニューリンノックアウトマウスの小腸グリア細胞及び肝・膵星細胞について詳細に解析した。小腸の腸管グリア細胞でカルシニューリンが欠損することにより増殖能・生存能、活性化状態、分泌物質の発現量・分泌量が変化して、神経細胞や上皮細胞との細胞間相互作用に異常が生じ、消化・吸収機能やバリア機能の低下につながる可能性が示された。また、肝臓や膵臓の星細胞でカルシニューリンが欠損することにより細胞数が減少し、肝臓や膵臓の組織構造に異常が生じ、消化機能の低下につながる可能性が示された。以上の研究成果は、腸管グリア細胞や星細胞におけるカルシニューリンと細胞間相互作用の役割の重要性を示している。
|