いまだ治療法が確立していない食物アレルギーに対して、臨床に則した病態モデルを用いて治療効果の検討を行い、臨床研究では利用できない腸管を用いた腸管粘膜免疫系での脱感作誘導や耐性獲得の治療機序の検討行い、葛根湯併用による耐性獲得率向上とその機序を明らかにした。また、メタボローム解析により治療効果を示す血液バイオマーカーの探索も行った。漢方薬は既に臨床現場で使われているため、漢方薬リポジショニングとして臨床に応用し易く、独自性のある新規治療法として実現できる可能性が高く、既存の経口免疫寛容の主な問題点の改善につながる食物アレルギーの治療として社会的ニーズに答えた波及効果の高い研究になったと考える。
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