マウスの解析により1型糖尿病(T1D)発症抑制状態では、免疫細胞はmTOR活性化状態(解糖系亢進、エネルギー消費亢進)が抑制され、むしろAMPK活性化状態(酸化的リン酸化亢進、エネルギー産生亢進)であることが明らかになった。このことを踏まえて、T1DモデルマウスへのAMPK活性化薬(解糖系抑制薬)の投与実験を行なった。その結果、T1D発症を抑制し、組織学的にも膵島炎を抑制、脾細胞のフローサイトメトリー解析では、活性化CD4陽性T細胞(Teff)の減少、および制御性T細胞(Treg)など制御性細胞の増加を認めた。以上より、T細胞バランスがTeffからTregへ偏位が示され有効性が示唆された。
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