ErbB4は運動神経細胞の生存に必須であり、ErbB4の機能低下がALS共通の病態であるという仮説をin vivoで検証する為に、タモキシフェン依存性運動神経特異的コンディショナルノックアウトマウス(cKOマウス)を作製した。cKOマウスにおいては投与後5ヶ月後以降でクラスピングの出現を認めた。病理学的解析では、投与後3ヶ月目で脊髄前角運動神経細胞数の40%程度の減少を認めた。残存神経細胞はErbB4の染色性は保たれていた。ErbB4が成熟脊髄運動神経細胞の生存に必須であり、cKOマウスがALSの病態を再現したモデル動物であることを支持する成果が得られた。
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