研究課題
基盤研究(C)
慢性不眠症患者46名の大脳深部白質病変容積を算出し、不眠重症度との相関を求めたところ、有意な相関関係を認めた。不眠症患者のうち、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)を併存しているものを分けて解析したところ、不眠症群(r= 0.425,p=0.038)およびOSA併存群(p=0.024、LogLGA:r= 0.537,p=0.022)の両群で有意な正の相関を認め、併存群の方が相関関係がより強く示された。
精神医学、睡眠医科学
不眠症の病態に大脳深部白質病変の影響は強く、白質病変の主たる原因である虚血性変化のリスク因子(OSA等)を有する場合、不眠症の器質基盤が強化されることが推察された。不眠症の発症・増悪を防止するには、虚血性変化を促進し得る疾患の発症・増悪を予防する医学的介入の重要性が示唆された。