研究課題/領域番号 |
19K08060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所 |
研究代表者 |
吉崎 嘉一 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害モデル研究部, 主任研究員 (50393161)
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研究分担者 |
大歳 維知子 (西島維知子) 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 非常勤講師 (70600394)
金子 武人 岩手大学, 理工学部, 准教授 (30332878)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 父加齢 / 発達障害 / 精子 / DNAメチローム解析 |
研究成果の概要 |
本申請研究では、若齢の父親マウス由来の仔マウスと比較して、高齢の父親マウス由来の仔マウスでは音声コミュニケーションの異常を見出した。その分子病態基盤を解明するために、精子に発現する非コードRNAに注目した研究計画を立案したが、うまく共同研究を実施できなかった。一方で、精子DNAの全ゲノム標的メチローム解析および胎児脳の網羅的遺伝子発現解析より、神経分化抑制因子REST/NRSFを共通した分子として同定することに成功した。これらの結果より、神経分化抑制因子REST/NRSFは高齢の父親から生まれた子供における精神・発達障害の分子神経病理を理解する上で重要な鍵分子となることが示唆された。
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自由記述の分野 |
神経行動学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちの発見は、父親の高齢化が子どもの精神疾患や発達障害のリスクを増大させるメカニズムとして、精子の加齢が、これまでの無秩序な複製エラーだけではなく、神経分化制御因子REST/NRSFを介した生物学的基盤により制御されていることを示唆するものである。このことはすなわち、将来的にREST/NRSFを分子標的として、加齢精子の予防法および治療法、診断方法の開発につながる可能性が期待できる。
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