研究課題
基盤研究(C)
本研究では、短時間の水素ガス吸入の脳保護効果を検証するために、生後 24 時間以内の新生仔豚16頭にHI負荷施行し、蘇生後に無治療群とH2 gas 吸入群に分け、負荷後6時間で神経細胞数評価(KB染色)、aEEGでは、負荷終了後のLow Amplitude EEG(LAEEG:最大振幅値<5μV)終了から抑制脳波回復までの時間を脳波回復時間とした。神経細胞数は、軽症ではH2群がNT群に比して正常神経細胞数が多かった。脳波回復時間は、軽症ではH2群がNT群に比して有意に短かった。新生仔豚における短時間H2gasITは、軽症で正常神経細胞減少を抑止し、抑制脳波の回復を早くする。
新生児
本研究結果から、水素ガス吸入療法を新生児蘇生で用いることが、新生児低酸素性虚血性脳症の予後改善に寄与する可能性が示唆された。このように周産期領域における予後改善が期待できる本研究の治療法開発は、医学的また社会的にも大きな意義を持つことであると考える。