我々は、B型肝炎ウイルス(HBV)のXタンパクの発現を制御しているエンハンサー I/Xプロモーターを標的部位とし、FDA承認済み薬剤ライブラリーの中からその活性を抑制する化合物の探索を行った。その結果、22種の1次ヒット化合物(活性を抑制する化合物)を得た。次に、1次ヒット化合物がHBVの増殖を抑えるかについて検討したところ、4種の2次ヒット化合物を得た。更に、4種の2次ヒット化合物はHBVの感染の阻止及び細胞内のHBV cccDNAも減少させた。この結果より、エンハンサー I/Xプロモーターを標的部位とした新たなB型肝炎の治療薬の開発に繋がる可能性があることが示唆された。
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