研究課題
基盤研究(C)
主に申請者が確立した喫煙曝露肺気腫・肺癌マウスモデルを用い喫煙に伴う肺気腫及び肺癌の形成にかかわる共通の機序として炎症の関与を明らかにし、抗炎症薬であるRoflumilastの肺気腫形成の抑制、抗炎症やMMP12発現、アポトーシスの抑制といった機序の解明、肺腫瘍及び肺癌の発症の抑制効果を明らかにした。
呼吸器内科学
肺癌は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の重要な併存症であり、合併した肺癌の予後は不良である。またCOPDの主病態である肺気腫は不可逆的であり、生命予後を改善する薬物治療の根拠は乏しい。そこで肺気腫・肺癌のChemopreventionが注目されているが、確立された予防薬がないのが現状である。本研究の成果により抗炎症薬、特にRoflumilastが肺気腫の進行抑制、肺癌の発症予防効果を持つ可能性が明らかにされた。さらなる研究の発展によりCOPD患者や喫煙者の予後改善に貢献できる可能性がある。