われわれは、上葉優位型肺線維症(PPFE)52症例の臨床・画像・病理所見の解析結果(Respir med. 2018;141 190-197)、これらのデータをもとにした診断基準案(Respir investing. 2019;57(4) 312-320 )、この診断基準案の検証結果(J Clin Med. 2020;9(11):3761)を英文論文として発表した。その後、PPFEにおける肺動脈の病理学的特徴(Sci Rep. 2020;10(1):306)、有望な血清バイオマーカーになりうる物質(Respir Med. 2020;171:106077)、PPFEの病理組織像における肺胞虚脱の機序(Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis. 2020;37(2):212-217)、PPFEの肺病理組織像のまとめ(Histol Histopathol. 2021;36(3):291-303)、予後予測モデル(Respir res. 2021;22(1) 215-215)、胸郭扁平の進行(Respir Investig. 2022;60(2):293-299)、抗線維化薬の限定的効果(Respir Investig. 2022;60(4):562-569)、診断前の病変の存在(ERJ Open Res. 2022;8(2):00548-2021)、家族発症例(Respir Med and Res. 2022;82: 100954)、体重減少と予後(Respir Med and Res. 2022;83:100980)に関する研究を論文として発表した。さらに今年度は、二酸化炭素分圧と予後(Respir Investig. 2023;61(4) 379-386)、2つの臨床診断基準の比較(Respir Med and Res. 2023; 84:101046)など、それぞれ英文論文として発表した。 また現在、国内多施設による共同研究として200例以上の症例が集積され、上記血清バイオマーカーの測定や原因遺伝子検索を進めている。
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