表皮下水疱症には水疱性類天疱瘡(17型コラーゲンに対する自己抗体が原因)と後天性表皮水疱症(7型コラーゲンに対する自己抗体が原因)がある。研究代表者は、マウスに抗17型コラーゲン抗体あるいは抗7型コラーゲン抗体を投与して、水疱性類天疱瘡あるいは後天性表皮水疱症を誘導した。野生型マウスと比較して好中球欠損マウスでは表皮下水疱症の臨床スコアや皮膚の炎症細胞浸潤が軽減したことから、これらの病態は好中球の活性化に依存することが判明した。他方、CD300f欠損はこれらの病態に大きな影響を及ぼさなかった。従って、表皮下水疱症モデルでCD300fは免疫複合体による好中球の活性化を制御しないと考えられた。
|