研究課題/領域番号 |
19K08893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
浅野 浩一郎 東海大学, 医学部, 教授 (60192944)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 真菌 / アレルギー性気管支肺真菌症 / 次世代シークエンサー |
研究成果の概要 |
アレルギー性気管支肺真菌症の原因真菌同定に次世代シークエンサーを用いた真菌叢解析を応用するため、気管支粘液栓の新鮮およびホルマリン固定パラフィン包埋標本、および便を解析した。ロングリード可能なMinIONを用いた結果、3つのPCR産物で属レベルでの定量性が確認された。新鮮粘液栓ではABPM症例の85%、真菌陰性粘液栓症例25%で真菌リード数の20%以上を占める単一真菌属を特定可能であり、粘液栓FFPE標本でも77%の症例で優位真菌属を確認可能であった。経口ステロイド薬、抗真菌薬等の治療前後の便中真菌を解析した結果、治療が奏功した例では治療中にAspergillus属真菌比率が低下した。
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自由記述の分野 |
アレルギー学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
真菌叢解析は細菌叢解析と比較してまだ十分確立しておらず、属レベルで定量的解析は可能となったが、種レベルの同定・定量はA. fumigatus等を除いて不確実であった。より高精度な解析手法の確立、真菌多様性に対応できるデータベース整備が重要である。 一方、ABPM患者では必ずしも喀痰が採取できる訳ではなく、治療効果を真菌量で評価することが困難であった。便中真菌解析で気道内から嚥下されて検出されていたと考えられるAspergillus属真菌量の変化を経時的に検出可能であることが明らかとなり、治療効果判定および治療終了後の再発リスク評価に有用な指標となることが期待される。
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