研究課題/領域番号 |
19K08910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有信 洋二郎 九州大学, 大学病院, 講師 (90467928)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / 好塩基球 / IL-33 / RANKL / TNF-alpha |
研究成果の概要 |
IL-33は、炎症惹起、感染防御、組織修復といった多彩な機能を有する。関節リウマチの病態形成においても何らかの役割を果たすであろうと考えられているが、その詳細は未だ不明である。本研究において我々は、ヒト血液細胞の中で好塩基球が最も強くIL-33受容体を発現しており、IL-33刺激により好塩基球からのTNF-alphaやRANKLの産生が誘導されることを明らかにした。好塩基球上に発現したRANKLは破骨細胞への分化誘導能を有しており、活動性関節リウマチ患者では、このRANKL発現が高かった。これらの結果から、IL-33反応性好塩基球は、関節リウマチの病態形成に関与する可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
リウマチ膠原病学、臨床免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GWASやパスウェイ解析の結果から、サイ トカイン-獲得免疫系が関節リウマチの主たる病態を形成していることは間違いない。これらを治療標的とした近年の治療法の進歩により、関節リウマチの治療成績は飛躍的に向上した。一方で、現在の治療に対しても未だに抵抗性を示す一群も存在する。この理由の一つに、まだ解明できていない病態があり、その制御が不十分な可能性があ る。今回我々は、IL-33-好塩基球という新たな軸に着目し、関節リウマチの病態形成における役割の可能性を示した。これらの結果は、関節リウマチの病態形成の新たな側面を示すのみならず、新規治療戦略構築にも貢献すると考える。
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