本研究は、骨格筋肥大と脂肪萎縮というエネルギー貯蔵の空間的変容をきたす骨格筋特異的グルココルチコイド受容体欠損マウス(GRmKO)を様々な条件下で飼育してマルチオミクス解析を駆使し、多臓器連関による個体レベルのエネルギー代謝制御機構を骨格筋グルココルチコイド作用との関連性から明らかにすることを目的とした。野生型マウスとGRmKOマウスでは代謝ネットワークに差異が認められる一方、エネルギー貯蔵変容(体組成変化)に関わらず堅固に保たれる代謝ネットワークが存在する可能性が示された。また、これらの代謝ネットワークやその鍵分子は加齢や性による影響を受ける可能性が示された。
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