近年、自然免疫センサーToll様受容体(TLR)4とそのアダプター分子MyD88によって誘導される視床下部の炎症反応が、摂食抑制ホルモン(レプチン)のシグナルを障害し過食になることが報告されている。我々は、TLR4-MyD88やTLR3非依存的なTLRのアダプター分子TRIFシグナルが、視床下部炎症に関与し、摂食調節異常を誘導することを見出した。また、DNAウイルス感染に対応する自然免疫シグナルのアダプター分子STINGが、TRIF依存的に視床下部炎症に関与しレプチンシグナルを障害することから、STING-TRIF経路が視床下部炎症に関与することが示唆された。
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