研究課題/領域番号 |
19K09076
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
吉田 直矢 熊本大学, 病院, 特任教授 (60467983)
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研究分担者 |
馬場 祥史 熊本大学, 病院, 特任准教授 (20599708)
長井 洋平 熊本大学, 大学, 特定研究員 (30551254)
江藤 弘二郎 熊本大学, 病院, 特任助教 (40585717)
今村 裕 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 医長 (70583045)
渡邊 雅之 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 部長 (80254639)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 食道癌 / 食道扁平上皮癌 / 平均赤血球容積 / 手術 / 術後合併症 / 予後 / 重複癌 |
研究成果の概要 |
重度の飲酒と喫煙はこれらに起因する併存症や生活習慣の悪化に伴う栄養不良が原因で、手術後の合併症が起こる原因となる可能性があります。手術後の合併症は癌の予後を悪化させることが報告されているため、重度の飲酒歴、喫煙歴を客観的に調べる方法を確立することが望まれています。私達はこの指標として平均赤血球容積(MCV)に着目しました。 食道扁平上皮癌を対象に1,673例の手術データを集め、MCVと治療成績の関連を調べました。その結果MCVが飲酒者、喫煙者で高値であること、またMCVが高い患者では栄養状態が悪いこと、様々な癌が発生しやすいこと、手術後の合併症が多く予後が悪いことが明らかになりました。
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自由記述の分野 |
食道癌の外科治療、集学的治療
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究によって、MCVという簡便に測定できるデータが、食道癌診療における術後合併症、予後の予測因子になることが明らかになりました。このことは食道癌診療に携わる医療者、患者にとって利益があると考えています。つまり、治療前にMCVが高い患者に対しては、手術前の栄養管理、禁煙指導、禁酒指導など、より手厚く慎重な周術期管理を行うことで、合併症を減少させることが期待できます。また、手術後の経過観察期間には、食道癌の再発のみならず、他臓器癌の発生にも気を配ったフォローを行うことにより、重複癌による死亡を減らし、予後を改善することが期待できます。
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