HMG-CoAレダクターゼ(HMGCR)に対する特異的抗体を用いた免疫染色法により、乳癌組織におけるHMGCR発現レベルとその症例の予後との関連について検討した。その結果、HMGCRはすべての症例において弱~強発現がみられたが、発現強度と予後との間に有意な関係は見いだせなかった。 次に我々は共培養系を用いて実験で、活性化マクロファージと共培養したTNBC細胞株(MDA-MB468)において薬剤耐性の獲得がみられることを明らかとした。また、このTNBC細胞株におけるHMGCRの発現レベルは、非活性化マクロファージと共培養した細胞株と比較して有意に高く、HMGCRの薬剤耐性への関与が示唆された。
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