今回我々はマウスの脳圧を人為的に調整するモデルを用い、脳圧上昇がglymphatic pathwayの機能障害を招くことを研究した。Glymphatic pathwayは髄液腔から脳実質への取り込み、拡散、排出の3段階からなるためそれぞれにおいて蛍光色素で標識したトレーサーを用いその機能状態を確認した。その結果、脳圧を50mmHgに上昇すると、正常圧に比べその3段階全てにおいて障害されており、脳圧上昇はglymphatic pathwayの機能障害を招くことが脳神経障害の機序の一つであることが示唆された。
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