IDH変異型星細胞腫を対象にMLPA(Multiplex ligation-dependent probe amplification)法を用いて遺伝子コピー数異常を解析し予後との関連を調べた結果、CDKN2A/B遺伝子座共欠失を認めた群の生存期間中央値は1年未満で、共欠失のない群の生存期間中央値は12年を越え、両者に際立った違いを認めた。再発時にCDKN2A/B遺伝子座の共欠失を認めた症例は共欠失を認めなかった症例と比較して全例で急速な病勢の進行を認め、MLPA法に基づくCDKN2A/B遺伝子座の共欠失はIDH変異型星細胞腫の悪性転化の分子的指標となりうる可能性が示された。
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