研究課題
基盤研究(C)
靭帯再建においては,骨トンネル固定かアンカー固定の固定法が選択される.また骨髄から固定部位への間葉系幹細胞(MSC)を誘導を期待してマイクロフラクチャー(Mf)手技が併用されることがある. 本研究では、骨トンネル固定またはアンカー固定のいずれかをMf手技と組み合わせることで, 腱-骨接合部へエンテーシス様の軟骨線維組織の形成を生じ, 移植腱の機械的強度を向上させることができた. 以上のことからMf手技は, 靭帯再建において有用な手技であることが示唆された.
Orthopedics
この研究により移植腱に対するenthesis形成のための骨孔形成の影響や、移植腱の理想的な固定法について大きな発展がもたらされると考えられる。またこの研究により骨孔の形成がenthesisの形成や発達に重要な役割を担うことが明らかになったことで、今後成長因子の補充と手術療法を組み合わせた靭帯再生医療として新たな治療戦略をもたらしうると考えている。