研究課題/領域番号 |
19K09694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
蓮見 壽史 横浜市立大学, 医学部, 助教 (40749876)
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研究分担者 |
矢尾 正祐 横浜市立大学, 医学研究科, 客員教授 (00260787)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 遺伝性腎癌 / BHD症候群 / シングルセル発現解析 / がん微小環境 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 腫瘍内不均一性 |
研究成果の概要 |
FLCN結合タンパク質を網羅的に解析し、候補結合タンパク質については、免疫沈降や、ノックアウトマウスを用いた生理的意義の解析を行いました。一方で、FLCN欠失による腎の腫瘍化機構を調べるために、VHL病、BHD症候群や遺伝性平滑筋腫腎癌症候群などの様々な遺伝性腎癌に発生した腎癌のシングルセル発現解析を行い、BHD腎癌が集合管介在細胞の分化に重要なFOXI1やその下流遺伝子の高発現から集合管の介在細胞と似た発現パターンを示すことや、転写レベルでの腫瘍内不均一性を示すことを明らかにしました。さらには遺伝子変異毎にがん微小環境が異なることを示し、精密医療開発の基盤を構築致しました。
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自由記述の分野 |
腎癌
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、FLCNの膜輸送における役割が解明され、今後、膜輸送という全く新しい経路を標的とした新規腎癌治療薬の開発が期待できます。さらに今回のシングルセル発現解析により、詳細な腎腫瘍化機構の解明がなされただけでなく、免疫環境を含めたがん微小環境が明らかとなりました。これらの発見は腎癌細胞に対する新規治療薬開発ならびに免疫チェックポイント阻害剤や血管新生阻害剤などの腎癌の標準薬物療法の精密化につながります。
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