研究課題/領域番号 |
19K09703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
山口 雅之 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, ユニット長 (90450577)
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研究分担者 |
古城 公佑 筑波大学, 附属病院, 病院登録医 (30828158)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 精細管 / MRI / 非閉塞性無精子症 / がんサバイバー / 抗がん剤 |
研究成果の概要 |
国は少子化社会対策基本法を定め、良質かつ適切な不妊治療の提供を推進している。国内では、不妊治療として、体外受精が年間約40万例実施されている。その半数は、男性不妊症が原因で、中でも非閉塞性無精子症(NOA)と呼ばれる患者は1万人以上いる。NOAでは、顕微鏡下精巣内精子回収術(MD-TESE)と顕微授精が有効な治療とされる。MD-TESEでは、精巣を切開し、直径0.2mm以下の精細管、数百本の中から精子産生の残された、太い精細管を探し出し、精子を回収する。専門医でも難しい手術で、成功率は約3割と高くない。手術前に太い精細管の場所を特定するMRI技術を目指して、基礎的な研究をおこなった。
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自由記述の分野 |
画像診断学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MRIを利用して、太い精細管と細い精細管が区別できるか、実験動物を利用して確認した。0.2 mm以下の構造のMRI取得には、高い技術が必要である。ブスルファンと呼ばれる抗がん剤を投与し、精巣を非閉塞性無精子症(NOA)の類似の状態とした動物と、投与しなかった対照動物とで精巣のMRI所見を比較した。前者では精細管が細く見え、隣接する管の間隔が小さい傾向が見られた。また、MRIの信号が、管の中心部で低い傾向が見られた。このような知見を蓄積することで、将来の臨床応用の道が開かれ、最終的にMD-TESEの手術前にMRIを撮影し、男性不妊症の診療成績向上に役立つ可能性がある。
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