研究課題/領域番号 |
19K09752
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 (2021) 滋賀医科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
木村 文則 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90322148)
|
研究分担者 |
竹林 明枝 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00402735)
村上 節 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20240666)
北澤 純 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (30823900)
郭 翔志 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (50464178)
森宗 愛菜 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (60757219)
中村 暁子 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (70839430)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 慢性子宮内膜炎 / 着床障害 / ラクトフェリン |
研究成果の概要 |
慢性子宮内膜炎患者の着床期子宮内膜を採取し、子宮内膜間質細胞を単離し培養を行った。培養液中へのラクトフェリン添加により子宮内膜間質から分泌されるTNFαとIL1βの分泌および遺伝子発現は減少した。また、TNFα投与により人為的に炎症を増強したところIL1βとIL6の分泌が増加したが、ラクトフェリン添加によりそれらの分泌および遺伝子発現が抑制された。また、ラクトフェリン添加によりAKTのリン酸化が抑制された。これらの結果からラクトフェリンは、AKTのリン酸化抑制を通して子宮内膜間質の炎症を抑制することが明らかとなった。
|
自由記述の分野 |
生殖医学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性子宮内膜炎は、着床障害の原因となる。現在、治療として抗菌薬投与がなされているが、1クールに2週間の内服を要するプロトコールもあり、また、このプロトコールを用いても治癒しない症例が多々認められる。いわゆる抗菌薬乱用による耐性菌の出現や腸内細菌叢の破壊などによる免疫系への悪影響が懸念される。これらより抗菌薬に依存しない治療方法の確立が必要であるが、ラクトフェリンは、抗炎症、抗微生物物質でFDAは妊娠中の使用の安全性も示している。今回の研究で子宮内膜の炎症の抑制効果おそびそのメカニズムを示すことにより、慢性子宮内膜炎の新しい治療方法確立への可能性を示したと考えている。
|