研究課題/領域番号 |
19K09832
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
西尾 浩 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90445239)
|
研究分担者 |
岩田 卓 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30296652)
谷口 智憲 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40424163)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 卵巣癌 / がん免疫療法 / がん微小環境 / 免疫寛容 |
研究成果の概要 |
がん微小環境での制御性T細胞(Treg)に特異的に発現する Neuritin1(Nr1)の機能解析を行った. Nrn1KOマウスに移植した腫瘍はWTマウスに移植した腫瘍よりも腫瘍の増殖は抑えられていた.腫瘍浸潤するTregの数を比較すると,腫瘍に浸潤するTregの数が抑えられていた.すなわちNrn1はがん微小環境においてもTregの誘導にかかわることが判明した.RNA sequenceによるNrn1の解析ではNrn1がTreg関連する遺伝子と発現状態が連動することが示され,Nrn1は制御性T細胞の誘導また機能維持に重要な分子であると考えられた.
|
自由記述の分野 |
婦人科腫瘍学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チェックポイント阻害剤が臨床効果を認めるという点やCD8+T 細胞を中心とした免疫病態には個体差があること,また個体差が免疫療法のみならず手術・化学療法などの標準治療の反応性にも関与することが報告されている.しかしこれらの機序の解明についてはまだ不明なことが多く,免疫病態を制御するための新たな治療標的の同定や治療薬の開発は遅れているのが現状である.今回新たに同定したNrn1 をターゲットとしたがん免疫療法はこれまで世界で報告がなく,本研究は極めて高い学術的独自性を有している.またNrn1 が治療標的としての効果が確認されれば,婦人科がんのみならず様々ながん腫に応用が拡がる可能性がある.
|