研究課題
基盤研究(C)
試作フロアブルレジンの分光反射率は,背景色,試片厚さおよびフィラー含有量によって異なる傾向を示した。また,各フロアブルレジンの分光反射率は,フィラー含有量の減少にともない低下する傾向を示したが,色調適合性はフィラー含有量の増加にともない向上した。したがって,構造色を有するフロアブルコンポジットレジンの特性を発揮し,審美的な修復処置を行うためには,より高いフィラー含有量が必要であることが示された。
保存治療系歯学
構造色を応用したフロアブルコンポジットレジンの開発により,その優れた操作性と相まって,簡便で審美的な修復処置が可能となる。さらに,構造色の特徴である,黒色背景での発色の顕著化,あるいは微細構造の変化がなければ色調適合性が損なわれないという工学的特徴から,不要な再修復を減少させることが可能となり,医療経済面においても意義が高い。