研究課題
基盤研究(C)
本研究の結果から,ラット下顎第一臼歯歯髄炎により, 三叉神経節第三枝領域におけるマクロファージの集積およびマクロファージにおける IL-1β の産生亢進, 三叉神経節ニューロンでの Hsp70-TLR4 シグナル増強による IL-1RI の増加, および IL-1β シグナル増強による舌を支配するTRPV1 陽性三叉神経節ニューロンの増加により, 舌痛覚過敏が誘導されることが明らかになった。
歯内療法学
本研究を推進することは顎顔面領域の慢性疼痛の神経機構解明に対する糸口をつかむことができ,さらには新たな治療方法,治療薬剤の開発にもつなげることができる。また近年,日本の財政圧迫の一因として医療費の過剰問題が挙げられるが,本研究領域を推進し,歯科医学教育の診査・診断法そのものに変革を起こし発信することで,患者は不必要な治療や,ドクターショッピングを行うことなく最短期間で症状改善および治癒に至ることとなり,結果それは医療費の抑制効果につながる。本研究テーマを遂行することによる患者貢献および経済的影響は非常に大きいと考えられる。