研究成果の概要 |
先行研究から炎症性骨吸収や歯周治療に対して, 歯肉へのメトホルミン(MT)局所投与の有効性が明らかになっている. 本研究では, 歯槽骨吸収の予防に歯肉へのMT局所投与が有効かどうか明らかにすることを目的とした.加齢マウス歯肉へのMTの局所投与は, 歯肉結合組織のコラーゲン代謝に影響しコラーゲン線維量の維持に働くことが示された. 絹糸結紮前のMT局所投与により, 加齢マウス実験的歯周炎の発症過程で生じる炎症と骨吸収を抑制し, TRAP陽性細胞数も減少していた. 以上の結果から,歯肉へのMT局所投与が高齢者の歯周炎の発症予防に有効である可能性が示唆された.
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