ヘミデスモソーム構成因子のひとつであるBP180は、ヒトの自己免疫疾患である水疱性類天疱瘡(BP: Bullous Pemphigoid)の主要な抗原のひとつとして知られている。本研究課題では、BP180が仲立ちする類天疱瘡と口腔癌発症の関連性について注視してきた。これまでに、各種ヘミデスモソーム構成因子が皮膚の創傷治癒や癌進展に関わっていることが証明されているものの、BP180については、その発現制御機構や癌の病態における役割は未解明のままである。そこで、本研究課題では、BP180の発現制御機構を解明することで、口腔癌浸潤におけるBP180の役割を明らかにした。
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