研究課題
2019年度以来、臨床応用可能なスクリーニングを可能にするために健常被験者(21-68歳)のMOCA-J(認知機能試験)を行い、並行して唾液における活性酸素種(ROS)の役割解明を電子スピン共鳴(ESR)法を用いた抗酸化能(ROS消去能)を用いて試みた。健常被験者の唾液によるROS消去能と認知度の相関については、認知度、唾液抗酸化能を検討した結果、当初は抗酸化能との相関が見られるデータにおいては確かな相関に至るまで2019年までの段階では確認されなかった。この改善を2020年度において行い、2019年度においても確認された認知機能とROSへの消去能の相関のエビデンスの検証とESR唾液診断法の臨床応用に適したプロトコールなどの検証をESR機器のそのものの感度調整まで含めて行なった。その結果、2021年度において、MOCA-J によるMCI・認知症患者において、健常者に比較して活性酸素種においては、唾液抗酸化評価の抗酸化能との相関が見られるデータが得られた。このデータをさらに深化させるための基礎的検討をおこない、今後臨床応用可能なスクリーニングの準備のための臨床的基盤が整えられた。したがって、今後MCI・認知症予防診断法としての当初の計画にある認知機能とROSへの消去能の相関解析のスクリーニングをさらに幅広い年齢層において行いたい。また、確認された相関のエビデンスと並行して、計画していたMCI・認知症の有る患者に有効な抗酸化候補物質を絞り込み、これまでも優れた抗酸化物質として知られていたビタミンCの有用性を唾液抗酸化評価解析からも確認することができた。
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