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2021 年度 実施状況報告書

要介護認定からみた地域高齢者の健康を促進する心理・社会的要因

研究課題

研究課題/領域番号 19K10674
研究機関福山市立大学

研究代表者

山内 加奈子  福山市立大学, 教育学部, 講師 (20510283)

研究分担者 加藤 匡宏  愛媛大学, 教育学部, 教授 (60325363)
斉藤 功  大分大学, 医学部, 教授 (90253781)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード地域高齢者 / 要介護リスク / 認知症 / うつ / コホート / 追跡調査
研究実績の概要

本研究は,これまでに実施した調査と比較することもあるため,新型コロナウイルスが落ち着くまで調査の実施を見送っている。
一方で,これまでに実施した調査から,要介護リスクに認知症やうつが及ぼす影響について分析した。先行研究で認知症やうつがあると1-3年後に要介護リスクがあることは明らかにされていたが,本邦において中長期にわたる追跡研究はまだ少ない。そこで,本研究では,10年間の追跡研究を実施した。
2006年に7,413人に調査を実施し5,927人から回答を得た。その後,未介護認定や取消,死亡,転出を除外し,2016年時点で1,616人を分析対象とした。2006年時点における認知症:0点は疑いなし,1点はレベル1,2点はレベル2,3点はレベル3(高レベルほど認知症疑いの該当数が多い)。うつ疑い:0-1点はうつ疑いなし,2点はうつ疑いレベル1,3点はうつ疑いレベル2,4点はうつ疑いレベル3,5点はうつ疑いレベル4(高レベルほどうつ疑いの該当数が多い)。
研究1では,要支援1,2を「要支援」(451人),要介護1,2,3,4を「要介護」(1,165人)とし,属性,既往,生活習慣などを調整して認知症やうつ疑いのレベルの影響をみた。研究2では,要介護1,2を「要介護Ⅰ」(566人),要介護3,4を「要介護Ⅱ」(599人)とし,同様の分析を行った。本研究で中長期的に追跡した結果,認知症の疑いが強くなると要介護リスクは高まるが,うつは高レベルの場合のみ要介護リスクとの関連傾向が認められた。認知症は進行性であるため10年という時間経過の中で重篤になった者が多かった可能性が示唆された。また,うつが高レベルの者はうつ症状が重く慢性的であるが,うつが低レベルの場合は一時的もしくは緩解したため長期的にみると要介護リスクと関連しなかった可能性も示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナのため,調査の実施を延期している。
これまでの調査結果を発表し,新しい調査票案を作成中である。

今後の研究の推進方策

2023年春に調査を実施する方向で調整している。
2022年は,新しい調査票案を作成し,行政と協同しつつ倫理委員会へ書類を提出する。そのため,各関係機関および共同研究者と定期的な会議を開催予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響により調査を延期したため,当初の予定と相違が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 地域高齢者の要介護リスクに認知症やうつが及ぼす影響ー10年間の追跡調査ー2021

    • 著者名/発表者名
      山内加奈子,小林敏生
    • 学会等名
      日本健康心理学会

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公開日: 2022-12-28  

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