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2021 年度 研究成果報告書

司法への貢献を目指した覚せい剤受動喫煙に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K10693
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58040:法医学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

光本 明日香 (貝崎明日香)  昭和大学, 薬学部, 講師 (70407443)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードメタンフェタミン / 炙り使用 / 吸入 / 能動摂取 / 受動摂取 / 尿中濃度 / メトキシフェナミン
研究成果の概要

能動又は受動摂取を模した環境で、マウスにメタンフェタミン(METH)又はメトキシフェナミン(MPA)加熱煙を曝露し、尿中薬物濃度推移を測定した。その結果、能動摂取と受動摂取では尿中濃度に大差があること、加熱煙吸入時のMETHモデル化合物としてMPAが有用であることを明らかにした。次に、成人男性を対象とし、MPA加熱煙を能動あるいは受動摂取させ、尿中MPA濃度推移を測定した。その結果、ヒトにおいても能動摂取と受動摂取では尿中濃度に大差があることが明らかとなった。以上より、捜査現場で用いられるMETHスクリーニングキットで、被疑者尿が陽性を示した場合、能動摂取者と判断して問題ないと考えられた。

自由記述の分野

毒性学

研究成果の学術的意義や社会的意義

覚醒剤乱用は、1990年代半ばに加熱吸煙(炙り使用)という新たな摂取法の登場とともに若年層にも拡大し、それから現在まで、覚醒剤事犯は薬物事犯者の最多数で推移しており、深刻な社会問題である。しかしこれまで、炙り使用時の能動あるいは受動摂取における尿中濃度等に関する科学的な根拠が存在しなかったため、裁判において“受動摂取”を主張する被告人が増加し、裁判過程で混乱を招いていた。本研究で、実験動物だけでなく、ヒトにおいても加熱吸煙時の薬物動態(能動・受動摂取時の違い)を明らかにしたことは、司法において判断の基準となりうる科学的根拠や指標を示したということになり、社会的に大きな意義があると言える。

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公開日: 2023-01-30  

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