本研究では,(1)新規合成オピオイドの代謝様式の解明,及び(2)合成オピオイド類及びそれらの代謝物の薬理活性の解明,の2つのテーマについて研究を行った. (1)では,ヒト肝細胞を用いた実験により,新規合成オピオイドであるフラニルフェンタニルの代謝様式について明らかにした.得られた知見は,この薬物の摂取証明において,有効に活用されるものと期待される. (2)では,市販のセルベースキットを用いてフェンタニル類及びそれらの代謝物並びにニタゼン類のオピオイド受容体賦活化活性を測定し,構造活性相関に関する知見を得た.本成果は,合成オピオイド類による中毒原因を探る上で,有効に活用されるものと期待される.
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