医療の高度化による入院期間の長期化により深部静脈血栓症の発症が増加しており、その予防法の開発は社会的要請課題である。深部静脈血栓症の予防法としては、外科手術後では早期離床による歩行運動、弾性ストッキングの着用、間欠的空気圧迫法、及び抗凝固薬投与などが推奨されているが、これまでに、代表的な看護ケアであるハンドマッサージや足浴については、その深部静脈血栓症に対する予防効果が科学的に実証されていない。 このような背景の下、本研究では病院などで簡便に実施可能なハンドマッサージや足浴の血流速度を指標とした血栓症予防効果を明らかにしようとするものであり、その社会的意義は極めて高いと考えられる。
|