研究課題/領域番号 |
19K10718
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
撫養 真紀子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60611423)
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研究分担者 |
勝山 貴美子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10324419)
青山 ヒフミ 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80295740)
北居 明 甲南大学, 経営学部, 教授 (30278551)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ワーク・エンゲイジメント / 中堅看護師 / 中小規模病院 |
研究実績の概要 |
中小規模病院においては、医療の高度化、複雑化に対応して限られた人的資源を効果的に活用し、安全で安心できる医療・看護を提供するために、中堅看護師の仕事への活力や熱意などのワーク・エンゲイジメントを高めていくことが急務である。ワーク・エンゲイジメントの研究は産業保健心理学領域で紹介され、その後、病院で働く看護職を対象に質問紙調査などで職務満足や離職意思との関連が検討されている。しかし、中小規模病院の中堅看護師を対象とした研究は行われていない。本研究では、中小規模病院の経験年数5~15年の中堅看護師のワーク・エンゲイジメントの現状をインタビュー(質的)調査・質問紙(量的)調査から把握した上で、中小規模病院の強みや特徴を踏まえた支援モデルを作成する。 令和元年度はワーク・エンゲイジメントについての文献検討を行った。23文献を対象にワーク・エンゲイジメントの概念と関連要因を抽出した。その結果を踏まえて、中堅看護師のワーク・エンゲイジメントとその関連要因を検討するために、ワーク・エンゲイジメントについてのインタビュー調査を行っている。対象は300床未満の中小規模病院で働く経験年数5~15年の中堅看護師20名である。仕事に関して充実感が得られた事例とその場面の紹介、その場面における心理状態やワーク・エンゲイジメントに関連する要因などを対象者に語っていただく。分析は質的記述的に行い、カテゴリー化する。分析は代表者・研究分担者で行い、インタビュー調査は看護管理学大学院修了者3名の協力を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響により、施設を訪問し実施することにしていたインタビュー調査が延期となっている。施設からの許可が出れば、再開を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー調査の後に、量的調査を行う予定である。300床未満の中小規模病院で働く経験年数5~15年の中堅看護師300名を対象として、インタビューで抽出された要因と先行研究を基に質問紙を作成する。ワーク・エンゲイジメントの測定はSchaufeli(2002)が開発し、信頼性・妥当性が検討されているShimizuら(2008)によって日本語訳されたJapanese version of the Utrecht Work Engagement Scale(UWES-J)を使用する予定である。分析は研究代表者・研究分担者であるワーク・エンゲイジメントの研究者(甲南大学大学院経営学研究科北居明氏)の協力を得る。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で、海外出張が中止となった。今年度は国際学会での発表とワーク・エンゲイジメントについての情報収集を行う。
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