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2019 年度 実施状況報告書

妊娠期の交代制勤務看護職の睡眠健康プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K10845
研究機関日本赤十字九州国際看護大学

研究代表者

大重 育美  日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (70585736)

研究分担者 山口 多恵  長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (00597776)
中島 充代  福岡大学, 医学部, 准教授 (60320389)
飛奈 卓郎  長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (60509678)
永松 美雪  日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (30550769)
倉岡 有美子  日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (30584429)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード妊娠期 / 交代制勤務 / 睡眠健康プログラム / 看護師
研究実績の概要

本研究では、妊娠各期の二交代制看護職を対象に、睡眠を阻害する要因を縦断調査で明らかにし、妊娠期の看護職の睡眠健康プログラムの開発を行うことを目的としている。具体的には、①妊娠各期の看護職を対象に縦断調査によって生態学的変化を追いながら睡眠に影響する要因を明らかにし、② 就労継続に影響する要因を明確化し、③これらに基づき妊娠各期の看護職のための睡眠健康プログラムの開発を行い検証し、健康生活の維持と離職率低下につなげる。 現在、①を進めている状況である。①では、妊娠期の二交代制看護師を対象に、1ヶ月間の調査協力を依頼し、各勤務帯・夜勤における睡眠の実態と一時的・継続的な疲労との関連、睡眠障害における影響要因の解明としていた。しかし、対象者から1ヵ月の継続が困難であること、倫理的に長期間は難しいという実現可能性の観点から、日勤・夜勤・休日の一連の流れを通して、調査期間中に身体活動計(スズケン社ライフコーダ)を継続して装着し、睡眠・夜勤中に超小型心拍計(ユニオンツール社ウェアラブル心拍センサ)で自律神経系からストレスの変化を測定し、客観的データとした。同時に、睡眠障害の測定にPSQI-J(ピッツバーグ睡眠票)、影響要因として主観的疲労度では各勤務の前後に「自覚症しらべ」、慢性的疲労を示すCFSI(蓄積的疲労徴候インデックス)および妊娠期からの汎用性が高い日本語版エジンバラうつ尺度(EPDS)への記載を求め、主観的データとした。その結果、10名の対象者が確保できた。交感神経の活性度としてのLF/HFが、日勤後の睡眠時と夜勤の仮眠時で異なり、副交感神経の活性度としてのHFは、日勤後の睡眠時の方が夜勤の仮眠時よりも高かった。客観的なデータから、日勤後の睡眠と夜勤時の仮眠でのストレスが異なることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

妊娠期の二交代制看護師を対象に、各勤務帯における睡眠の実態と一時的・継続的な疲労との関連、睡眠障害における影響要因の解明をする計画で進めている。そのため、交代制勤務に従事する妊娠期の初期・中期・末期の各期看護師10名程度の確保が必要であるが、COVID-19の流行期に重なり、対象者の確保が充分でない。対象施設の倫理審査委員会を通しても対象者のリクルートに困難を要している。調査期間は、2020年12月を目途としているので、終息期に応じて再度の依頼を行う予定である。これまで、確保できた対象者の分析でできる範囲で進めていきたいと考える。

今後の研究の推進方策

今後は、COVID-19の感染状況の収束を見据えて、対象者数を増やしていきたい。そのうえで各勤務帯における睡眠の実態と一時的・継続的な疲労との関連、睡眠障害における影響要因の解明を行い、次に妊娠期の看護職の睡眠障害の有無による影響要因、夜勤後の疲労回復に効果的な身体活動量、睡眠のタイミングなどを考慮した睡眠健康プログラムの提案を予定している。具体的には、疲労回復に有効な睡眠のタイミングや総時間量、適度な身体活動量を考慮し、NIOSHが開発したプログラムを参考にしながら、妊娠期各期に応じた学習者主体の課題解決型の睡眠健康プログラムを提案する。

次年度使用額が生じた理由

人件費・謝金では、対象者に対する謝金、データ分析等への人件費を計上していたが、COVID-19の流行期に入り、対象者獲得が困難となり、謝金および人件費の算出が予定よりも減額となった。旅費についても、対象施設への事前の説明、対象者への個別説明、機器渡し、機器回収と4回にわかる交通費の計上を行っていたが、対象者数の確保が困難な状況が継続し交通費も予定より減額となった。

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公開日: 2021-01-27  

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