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2022 年度 実施状況報告書

予防的スキンケアのための画像解析による新生児の皮膚評価ツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K11013
研究機関大分県立看護科学大学

研究代表者

樋口 幸 (石川幸)  大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (10567209)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード新生児 / 予防的スキンケア / 画像診断 / 皮膚評価ツール / 皮膚バリア機能
研究実績の概要

本研究は、新生児の皮膚は、外界の様々な刺激から体を保護する役割を果たしているが、非常にデリケートで外部環境の影響を受けてバリア機能が低下しやすいという特徴がある。近年、新生児期に皮膚バリア機能を良好に保つことが、経皮感作やアレルギー予防に有用であるとされ、個々の皮膚状態に適したスキンケアの重要性が示唆されている。しかし、スキンケアを担う母親の約8割がわが子の皮膚トラブルやバリア機能の低下を正しく認識できていない。また、不適切なスキンケアの実施はかえって皮膚バリア機能を低下させるため、誰でも正確に皮膚状態が把握できるツールが必要である。本研究の目的は、新生児の皮膚画像データと皮膚バリア機能と角層バイオマーカーならびにスキンブロッティング法を用いた皮膚内部の炎症反応との関連を明らかにすることである。これにより、新生児の皮膚画像と皮膚バリア機能、皮膚組織内の炎症反応との関連を科学的に検証することで、画像を用いた新たな新生児の皮膚評価ツールの開発を目指している。前年度までに、対象新生児200名のリクルートとデータの収集、ならびに画像による皮膚状態の診断を実施している。
当該年度は、皮膚バリア機能等のパラメータとRGB形式の皮膚画像の解析を行い、皮膚画像を赤(R)、緑(G)、青(B)の光の波長成分に分割し、皮膚状態を評価する手法(アルゴリズム)を確立した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画された研究の調査・分析については概ね順調に進んでいる。その過程で作成したアルゴリズムについては、特許申請に向けて、新生児の皮膚状態の評価ツールとして再現性・信頼性を検証する必要が生じたため、追加分析を行うために期間を延長している。

今後の研究の推進方策

これまで、光の波長浸透性に着目してRGB形式を用いて画像解析を行っていた。この方法でも皮膚状態は評価可能であるが、照明等の影響を少なからず受けるため、より精度の高い診断を目指し、画像記述形式であるHSV処理を行った画像による評価を行う。今後この結果を用いて、前年度作成したアルゴリズムを検証し、画像を用いた新たな新生児の皮膚評価ツールの開発を目指す。

次年度使用額が生じた理由

補助事業の目的を、より精緻に達成するための追加実験の実施の必要性が生じた。また当初は研究成果を学会参加、論文投稿などで公表する予定で予算を計上していたが、先に作成したアルゴリズムの特許取得を目指すこととなった。そのため、前年度の予算を繰越し次年度に使用することとした。

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公開日: 2024-12-25  

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