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2022 年度 実施状況報告書

多職種協働による認知症高齢者へのHAD予防ケアプロトコルの効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K11128
研究機関佛教大学

研究代表者

阿部 慈美  佛教大学, 保健医療技術学部, 講師 (10823297)

研究分担者 松岡 千代  甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80321256)
濱吉 美穂  佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (80514520)
安本 厚子  佛教大学, 保健医療技術学部, 助教 (60910239)
白井 はる奈  佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (90346479)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードHAD(入院関連機能障害) / 認知症 / 多職種連携 / 急性期病院
研究実績の概要

認知症高齢者のHAD予防における多職種の役割について、昨年度の調査研究を元に多職種で取り組む認知症高齢者の入院関連機能障害(HAD)予防のプログラムを作成した。
HAD予防プログラムは3部から成り①多職種への教育プログラム、②認知症高齢者への介入のプロトコル、③多職種への評価のフィードバックである。
教育プログラムの内容は、調査研究から多職種間の日常的なコミュニケーショで認知症高齢者への関りに必要な情報がやり取りされており、連携上重要な位置づけになっていた。しかし、その内容は記録としては残っておらず、個々の能力に任されていた。よって、IPW(=Interprofessional Work:多職種連携)についての共通認識と、多職種間のコミュニケーションについての教育の必要性が示唆され、講義内容にIPWの必要性とコミュニケーションについての内容を盛り込んだ。また、IPWの課題として多職種それぞれの役割が不明確であることが指摘されている。よって、事前調査から明らかになってきた認知症高齢者のHAD予防における各職種の役割についても講義内容に盛り込んだ。
次に認知症高齢者への介入プロトコルである。プロトコルは対象をスクリーニングし、多職種が共通目標をもって協働して介入・評価を行う。協働のための仕組みとして、ベットサイドボードを通して、多職種が目標や認知症高齢者介入に必要な情報を共有しながら各職種が介入するというものである。そこに示す情報を厳選し作成した。対象者の評価として認知機能、ADL、BPSDや栄養状態を定期的に評価し、その内容も共有する。
③評価とフィードバックである。多職種のモティベーションを維持する仕組みとして、在院日数、在宅復帰率などを定期的にスタッフにフィードバックするというものである。
以上を共同研究者と作成し、介入施設での介入前データの収集を開始したところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究の共同研究者および協力病院は急性期病院である。昨年実施した調査研究の分析に加え、その分析を元に多職種で取り組む認知症高齢者の入院関連機能障害(HAD)予防のプログラムを作成するにあたり、メンバーの招集や意見交換に、COVID-19による臨床の窮迫状況が大きく影響した。また、介入に協力いただく病院選定、さらには協力病院決定後の説明、調整にも感染状況が影響して予定通り進めることが困難であった。そのため、当初の予定より1年以上の遅れが出ている状況である。

今後の研究の推進方策

現在、介入前データの収集中で、そのデータ収集が7月頃までを予定している。その後、介入プログラムの中の、教育プログラムを実施して、対象患者への介入が9月以降を予定している。
介入後のデータ収集が予定通り進められれば、年内には実装を終了予定である。

次年度使用額が生じた理由

既に述べた理由により、本研究は大幅に遅れて実施しており、今年度後半より、協力施設での本格的な実装が始まる予定である。そのため、実装にあたって発生する費用が今年度、遅れて使用する予定をしている。
多職種協働による認知症高齢者へのHAD予防ケアプロトコルの実装にかかる支出として、プログラムに使用する物品や教育プログラム作成にかかる費用、また介入施設への訪問にかかる旅費、研究協力者への謝金などを予定している。
また、研究途中ではあるが、これまでに明らかになってきた内容を論文や学会で発表を予定しており、そこにかかる支出も予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 多職種協働による認知症高齢者へのHAD予防の取り組み2022

    • 著者名/発表者名
      阿部慈美
    • 雑誌名

      地域ケアリング

      巻: 第24巻第6号 ページ: 86-88

    • 査読あり
  • [学会発表] 急性期病院認知症ケアにおける各職種の役割認識-認知症高齢者のHAD予防プロトコル作成にむけた基礎調査-2022

    • 著者名/発表者名
      阿部慈美,松岡千代,内薗真佐司,杉田顕好,登尾弥生, 松永清美,安福洋子,濱吉美穂
    • 学会等名
      第13回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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