研究課題/領域番号 |
19K11231
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 新潟薬科大学 |
研究代表者 |
飯村 菜穂子 新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (00232140)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 服薬補助ゼリー / 嚥下困難 / 製剤物性 / 高齢者医療 / 粘性 |
研究成果の概要 |
本国における肺炎患者の多くは、誤嚥性肺炎と言われ、その原因に加齢に伴う嚥下機能の低下があげられる。重度の嚥下障害や加齢による口腔機能低下を抱えている患者に対し、スムーズな服薬を促す目的で、近年服薬ゼリーが用いられているが、服薬ゼリーに医薬品を混合することで両者間の相互作用により粘性や流動性に変化が生じることが筆者の研究により明らかになった。服薬ゼリーの使用頻度が高いと思われる高齢者の罹患率が高いとされる高血圧症やアルツハイマー型認知症に適応のある薬剤や漢方薬と服薬ゼリーとの相互作用についてレオロジー特性の観点から検討したところ、両者の混合は服薬ゼリーの流動に大きな影響を与えることが分かった。
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自由記述の分野 |
製剤学、薬剤学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢等の理由で嚥下障害、口腔機能低下を抱える患者に対して、負担の少ない服薬を目的に服薬補助ゼリーが用いられている。本国における超高齢社会の進行を考えれば、服薬コンプライアンスの向上や嚥下困難の状況を踏まえ、服薬補助ゼリーの使用はさらに増加することが考えられる。市販の服薬補助ゼリーの選択は、味や風味の好みで選択されることもあるが、本研究結果より、服薬補助ゼリーに混合される医薬品によっては、流動性に影響を及ぼし、むしろ飲みにくくなる可能性が考えられる。混合する医薬品、またその添加物にも注意して、服薬する医薬品に最適な服薬ゼリーを選択することが重要と思われる。
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