研究課題/領域番号 |
19K11591
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
丸藤 祐子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 身体活動研究部, 室長 (60613932)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 体力測定 / 立位体前屈 / 全身持久力 / 握力 / 高血圧 |
研究実績の概要 |
本年度は、国内における研究室ベースのコホートおよび人間ドック受診者のコホートにおける体力測定データの整備を実施した。地域住民を対象とした研究室ベースのコホートにおいては、725人(男性222人、女性503人)の握力、垂直跳び、全身持久力(最大酸素摂取量)、長座位体前屈、脚伸展パワーの測定結果が得られた。コホートの特徴(平均値±標準偏差)は、年齢(51±11歳)、身長(160±8 cm)、体重(58±10 kg)、握力(32±9 kg)、垂直跳び(35±9 cm)、全身持久力(最大酸素摂取量)(31±6 ml/kg/min)、長座位体前屈(39.4 cm)、脚伸展パワー(997±454 W)であった。これら体力測定データと様々な疾患に関連する既往歴・現病歴、血液検査結果、血圧測定結果、生理学指標との関連を調査する予定である。 人間ドック受診者のコホートのおいては、22,972人の立位体前屈による柔軟性測定データが得られた。対象者の既往歴・現病歴、血圧測定結果から高血圧の罹患年を特定し、柔軟性と高血圧発症リスクとの関連を調査した。対象者の年齢の中央値は49歳(範囲:20~90歳)であった。102948人年の追跡期間(中央値5.6年、最小0.4年、最大6.9年)中、4235人(18%)が高血圧に罹患した。柔軟性と高血圧発症リスクとの関連をコックスの比例ハザードモデルを用いて分析し、年齢調整モデルおよび多変量調整(年齢、BMI、性別、運動習慣、喫煙習慣、飲酒習慣)モデルにおいて、柔軟性と高血圧発症リスクとの間に負の関連が認められた。高血圧の危険因子(年齢、BMI、性別、飲酒状態)による柔軟性と高血圧罹患との関係の交互作用について評価したが、交互作用は認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた計画を遂行できている。研究を遂行する上での問題も起きていない。次年度の研究までは進んでいないため、計画以上に進展している状況とは言えない。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の今後の推進方策としては、予定していた残りの研究を進め、データの整備と分析を行うことである。これまでは予定通りに進んでおり、研究計画の変更の必要はない。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)物品および英文校正について、今年度ではなく次年度の発注がふさわしいと判断したため。 (使用計画)物品および英文校正について、次年度以降に発注・納品する。
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