• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

心身の健康行動変容アプリケーションの開発および評価

研究課題

研究課題/領域番号 19K11668
研究機関山口大学

研究代表者

上地 広昭  山口大学, 教育学部, 准教授 (60367084)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード身体活動 / 食行動 / 強みの活用 / 行動変容 / ポジティブ心理学
研究実績の概要

本年度は,包括的な健康行動変容を目指すスマートフォン用アプリケーション「健康道」の開発を行った.本アプリケーションでは,身体活動、健康的な食行動、および個人の代表的な5つの強みの活用状況の入力が行える.また,入力結果のグラフ表示,ランキングの表示,管理者からの健康メッセージの受信,および他の参加者からの「いいね!」の評価を受けることも可能である.入力データは蓄積され、いつでも過去のデータを閲覧することができ,これにより時系列でのデータの変化を意識することができる.また,セルフモニタリングを継続的に行わせるための工夫として,ゲーミフィケーションにおける「ポイント」,「バッジ」,および「リーダーボード」の要素についても,次の要領で本アプリケーションの中に取り込んでいる.1) ポイント:身体活動、健康的な食事、強みを1つ実行するごとに1ポイント加算される, 2) バッジ:ポイントに応じて画面上のアイコンの帯の色(白帯→緑帯→茶帯→黒帯)が変化する,3)リーダーボード:ポイントに応じて毎日上位3名が表彰される.
また,管理者は,WEB上の管理画面を通じて,次の業務を行うことができる.1)参加者の入力状況の確認,2)動機づけのための参加者向けメッセージ送信,3)参加者の氏名(ニックネーム)や性別など基本属性の登録,4)紙面調査の結果決定した5つの強みの登録.
本アプリケーションの効果検証については2020年度の研究計画に組み込み,大学生50名程度を対象に1か月間実施する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は,包括的な健康行動変容アプリケーション「健康道」の完成を目指した.2019年4月から7月にかけて,既存の健康行動変容アプリケーションを参考にしながらアプリケーション内容の精査を行った.8月以降は本格的なシステムの開発に入った.その結果,当初の予定通り2020年3月までには本アプリケーションの雛形が完成した.現在,「健康道」を試行し,アプリケーション利用にあたっての種々の問題点(ログイン時の入力の負担,システムエラー,操作性の改善点など)を洗い出しているところである.

今後の研究の推進方策

2020年度は,大学生を対象に,「健康道」の身体活動,食行動,および強みの活用に関する行動変容効果の検証を行う.5月-6月にかけて,大学生50名程度を対象に実施予定である.また,スケジュールに余裕ができ,対象者を確保できた場合,2020年末に,中高年者を対象とした本アプリケーションの効果検証も追加で行う予定である.中高年者を対象とした介入研究では,こちら側でSIMフリー携帯電話を準備し,それを貸し出すことも計画している.SIMフリー携帯電話は,月ごとの通信料の精算が行えるため,スマートフォンを一定期間内だけ使用することが可能である.また,「健康道」は,年齢を限定しない汎用的な機能・デザインとなっているが,中高年者を対象とした介入では,血圧などの中高年者に特有の指標についても記録できる欄を加える必要があるかもしれない.

次年度使用額が生じた理由

2019年度はアプリケーションの開発費用のみの支出となり,アプリケーションの効果検証の際に必要となるサーバー使用料(レンタル料)などの経費が2020年度に持ち越された.よって,2020年度に実施予定であるアプリケーションの効果実験の際に,2019年度の持ち越し費用を2020年度予算と合算して使用する予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Mental Health Promotion Behaviors Associated with a 6-Month Follow-Up on Job-Related Mood among Japanese Workers2020

    • 著者名/発表者名
      Shimazaki, Takashi Uechi, Hiroaki Takenaka, Koji
    • 雑誌名

      International Perspectives in Psychology: Research, Practice, Consultation

      巻: 9 ページ: 48-64

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日本版学校エンゲージメント尺度の信頼性・妥当性の検証2019

    • 著者名/発表者名
      竹中晃二・上地広昭・本下菜々・太田裕子・島崎崇史
    • 雑誌名

      ストレスマネジメント研究

      巻: 15 ページ: 2-8

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 人々を脅すメッセージは有効か2019

    • 著者名/発表者名
      上地広昭
    • 学会等名
      第32回日本健康心理学会広報委員会企画シンポジウム
  • [学会発表] 健康教育・ヘルスプロモーション2019

    • 著者名/発表者名
      上地広昭
    • 学会等名
      第32回日本健康心理学会事典作成委員会企画シンポジウム
  • [図書] 健康心理学事典2019

    • 著者名/発表者名
      日本健康心理学会監修・上地広昭(編集委員)
    • 総ページ数
      746
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      978-4-621-30376-4

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi